Vineyard
Concept of Terroir
日川沿いの風の通り道に位置する水はけのよい勝沼周辺のぶどう畑や、標高500m前後の丘陵地帯にある寒暖の差の大きい穂坂のぶどう畑など、同じぶどう品種でもその土地によりそれぞれの味わいを楽しむことができます。そして同じ畑でも、日照量や雨量、気温など、その年々によって変わる気候の恵みを楽しむこともできます。
私たちは畑ごとにワインを醸造し、その土地の気候風土の恵みをそのままに、素直な味わいをお届けしたいと考えます。
MGVsワイナリーの土壌の特徴
勝沼町
下川久保、西田、引前、下岩崎、上岩崎
勝沼・日川の扇状地
標高330M~550M
(大菩薩の山からの花崗岩を主体とした砂と礫)
一宮町
卯ッ木田、上川久保、北野呂、一宮
京戸川・日川の扇状地
標高300M~500M
(京戸山からの花崗岩を主体とした砂と礫に一部火山灰混じり)
穂坂町
宮久保、三之蔵、穂坂町
黒富士岳の斜面
標高500M
(火山灰土壌の混じる粘土質土壌)
市町村(山梨市)
隼、万力、牧丘
笛吹川の扇状地
標高350M~550M
(牧丘の山からの花崗岩を主体とした砂と礫に一部火山灰混じり)
日本・山梨・勝沼の地形
日本列島は、地球を覆っている十数枚のプレートのうちの北米プレートとユーラシアプレートの2つの大陸地殻にまたがり、さらに太平洋プレートとフィリピン海プレートの沈み込みによって2方向から強く圧縮されている複雑な地殻の上に作り上げられています。
大陸プレートの下に2つのプレートが沈み込むことで、沈み込む海洋プレートの堆積物が大陸プレート上にはぎ取られ、陸側に付加したものから日本列島はできています。
プレートがぶつかり、せめぎ合う場としては世界に例がなく、日本 列島がいかに複雑な応力場に支配されていることからマグニチュー ド7以上の地震は90年間のうち世界の10%が日本で発生しています。
さらに太平洋プレートの日本列島下への活発な沈み込みは、 日本列島を世界でも有数な火山列島にしているそんな場所に勝沼はあります。
勝沼は日本のほぼ中心部部のユーラシアプレートと北米プレートにフィリピン海プレートの入り込む、3つのプレート運動の中にあり、そのプレートのぶつかり合う所に3000M急に山々が隆起してできた窪地、甲府盆地の東側に位置しています。南に世界遺産の富士山、⻄には日本アルプス、東には秩父山系に囲まれた地域にワイナリーはあります。
日本の代表的なぶどう産地
日本列島は南北に⻑さ3500kmと⻑く、盆地、山間部、丘陵部、海岸近くなど様々な場所でぶどう栽培が行われています。
各地の気候は大きく異なり、ヨーロッパの主要産地と比較すると全般に雨量が多く多湿な環境にあります。
北部の積雪が1メートルを超える北海道から、夏は最高気温が30度を超える日が続く九州まで年間気温の幅が広いといった環境で、それぞれの地域にあった栽培方法への取り組みが行われ、各地で良質なぶどうが生産されています。
特徴的な栽培方法としては、高温多湿な環境から独自の棚栽培の方法が多く取られています。MGVsでもこの棚栽培方法の他、日本固有種を垣根による栽培も試みています。
日本全国でワインが造られていますが、主な産地は山梨、北海道、⻑野、山形となっています。
勝沼について
世界遺産の富士山をはじめとする山々に囲まれた日本列島のほぼ中央に、日本で最も日照時間が⻑く、降水量が少ない深い谷(甲府盆地)があります。 この豊かな火山性の土壌で、1300年以上も前からぶどうが栽培されてきました。定かではありませんが、6世紀にアジア大陸から仏教が伝わったのと ほぼ同じ時期に、この島にブドウが伝わって来たのではないかと考えられています。このブドウが根づ き、日本で最初にワインが造られたのが、MGVs のある勝沼です。 勝沼にあるぶどう畑は、標高300Mから700Mの範囲にあり緩やかな傾斜地にぶどうは栽培されています。主な土壌の特徴は花崗岩の砂地であり水はけの良い土壌になっています。
写真左、中央:隆起した山々と花崗岩の砂を運ぶ源流
写真右:ぶどう寺と称される大善寺